保護者とジュニアスポーツ⑥コーディネーショントレーニングの問題点【横浜のパーソナル整体サロン】

コーディネーショントレーニング意味あるの?


結果がわかり難いトレーニング


☆実践に使えるのか?

「ラダーの中の駆け足って意味あるの?」とか「もっと実践に繋がるトレーニングやろうよ。」と言う方がいますが、この意見はごもっともだと思います。

 

そもそもコーディネーショントレーニングは「何か一つの種目の競技レベル向上」を目的としているのではなく「その子本体の潜在能力を引き出す」のが目的な為、直接的な結果が見えにくいのです。特定の種目の競技レベルを上げるには、更に特定の種目の練習をする必要があります。その為「回りくどい」と思ったり「トレーニングの為のトレーニングになってる」と言ってみたりしますが、皆さんは「スマホとガラケーどちらを使いますか?」と聞かれたらどうしますか?多くの方がスマホを取るでしょう。ではそれをどれ程使いこなせているでしょうか・・・?でもスマホを選びますよね?

 

やはり潜在能力は高い方が良いじゃないですか。でも上手く使いこなせるかどうかは、その後の使い方次第と言うところがあるのも事実です。

 

☆出来た事は繰り返さない?

一般的に「出来ない事を克服しようとしている時に神経が活性化される」と言われている為、次々と課題をアップデートしていくのがコーディネーショントレーニングのやり方ですが、ここについて個人的には疑問が残る所です。

 

例えば空手の「型」などは同じことの繰り返しです。でも同じことってこの世に存在しますか?その時々で自分の体調も違う、周りの空気も違う、地面の様子も違う、まるっきり同じ環境でまるっきり同じ動きをする事の方がむしろ難しいのでは?とすら思います。「運動学習」と言う事を考えると何百回、何千回と繰り返した動きが「習慣」となり、「無意識」となってプレーに現れます。

 

次々と課題をアップッデートするのも必要な方法ですが、一つの課題を「全く同じパターンで反応する」とか「色々なパターンで反応する」などの「微調整をする」のもコーディネーショントレーニングとして大切な視点であると思っています。

 

☆つまらない・・・時間が無い・・・

理想は段階を踏んで「コーディネーション入門」「コーディネーション基礎」「コーディネーション応用」「専門競技」のように出来れば良いですが、やはり限られた練習時間の中で行うとなるとサッカー好きな子はサッカーに直結する練習をやりたいでしょうし、野球が好きな子は野球に直結する練習をやりたいでしょう。

 

でもよく考えて下さい、そもそもスポーツ自体がコーディネーショントレーニングのようなものですよね?だから何かしらのスポーツをやっている子は、日頃からコーディネーション能力を養っている事になります。指導者はその競技に使う用具を用いたトレーニングだったり、その競技の動きを違う競技の用具で行ったりするなど少し工夫すれば、その競技の要素を含んだ立派なコーディネーショントレーニングです。

 

例えばサッカーボールでボウリングをしたり、バレーボールでバスケットをしたりなど、主とする競技から離れすぎずに少しの変化で刺激を変える事も可能でしょう。

 

☆様々なスポーツを経験する意味

欧米では子供の頃に様々なスポーツを経験するのに対し、日本では早いうちから1種類のスポーツに特化する事が最近では問題視されています。

 

子供の頃に様々なスポーツを経験する最大のメリットとしては、このブログのテーマである「コーディネーション能力が養われる」と言う事と、「特定動作の繰り返しによる怪我のリスクが減る」と言う事でしょう。

 

とは言っても色んなスポーツをやらせるには時間もお金もかかりますから、あまり現実的ではないので、習うのは一種目であとは友達や親と遊び程度にやれば良いのでは無いでしょうか。

 

一方で指導者は、時折違うスポーツの要素を入れたトレーニングを組み込めると素敵だなと思います。組織ってなかなか難しいですけどね。子供達の為に頑張りましょう!!