保護者とジュニアスポーツ➀勝利至上主義はなぜ悪いのか?【横浜のパーソナル整体サロン】

勝利至上主義と大人達


DeNA筒香選手の会見から考える勝利至上主義の弊害


☆大人が子供の未来を潰す?

プロ野球横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智選手が2019.1.25に記者会見を開き「勝つことが第一に優先され、子供の将来がつぶれてしまっている。」と日本の野球界に意識革命を訴えたことはご存知の方も多い事でしょう。プロの選手がこうして発言してくれることで、「何かおかしいよね・・・」と思っていても言えないでいた子供達・大人達も一歩前進出来たのでは無いでしょうか?私もジュニアスポーツ経験者~3児の父~地域スポーツチームコーチ~医療従事者と様々な立場からスポーツを見る中で、やはり思っている事は発信していこうと改めて思いました。

 

「連日の練習・試合」「パワハラ・体罰」「指導者のスキル・古い体制」「保護者の当番」「親の期待」、結局キーポイントは大人(親・指導者・団体)の問題だと思っています。

 

これは野球に限った事ではありません。子供に関わる全てのスポーツ・芸術に置き換えて考える必要があります。目先の目標だけにとらわれず、先を見据えて子供達に接することが出来るよう、大人である私達も日々成長が必要ですね。

 

筒香選手の会見はこちらをご覧下さい⇒筒香嘉智「日本の少年野球の問題点を語る」ノーカット版/文春オンライン

 

☆勝ってほしいと願う親

「うちの子なら大丈夫!」「うちの子ならやってくれる!」「頑張れ!頑張れ!」と言う気持ちがエスカレートし「何ミスしてるんだ!」「やる気あるのか!?」「ちゃんと練習したのか!?」と・・・

 

その矛先は監督・コーチや周りの保護者にも向かい「もっと厳しく指導して!」「あのくらいの怪我大丈夫!」逆に「うちの子は怒らないで!」「何でうちの子出さないの?」「何であの子が出ているの?」「あの子が出ていなければ勝てたのに」・・・

 

ありますよね、こういうの。わかります、親としては凄く良くわかります、こういう感情。時には厳しい言葉も必要なのは確かでしょう。でも、日頃の信頼関係があってこその叱咤激励である必要があります。私は「勝つこと」も「親の理想を子に託すこと」も一概に悪い事では無いと思いますが、子供が「よし!パパ・ママと一緒に頑張るぞ!!」と前向きな気持ちでいられる事がとても重要だと思っています。

 

☆勝ってほしいと願う指導者

指導者となると更に複雑になります。「子供達にスポーツを楽しんでもらいたい!」「勝ち負けの厳しさを学んでもらいたい!」「願わくば勝ってもらいたい!」という指導者から「私はこうやって来たんだ」「うちのチームで出るからには勝ってもらわないと困る」「勝たないと私の名誉が傷付く」「勝たないと学校や保護者から何と言われるか・・・」などなど・・・

 

ジュニアスポーツ指導者の多くがコーチとしても競技としても「素人」であり「ボランティア」である為、様々な思考・スキルの人がいるのが現実です。しかし色々な家庭環境上、多くの子供達がスポーツをする上では「ボランティア指導者」がいないと成り立たないのもまた事実。指導者と折り合いがつかない場合はチームを変えるという選択もありですが、部費・送迎・当番・友達関係など様々な面で壁が立ちはだかっています。

 

☆レベルや目標によってチームを選ぶ必要がある

気付いている大人は増えてきており今後少しづつ改善して行くとは思いますが、全ての大人・チームが「そうか!今後の指導を考えなきゃいけないな!」となるかと言えば一概にそうとは言えません。結局大切なのは親と子の意思疎通をしっかり行い、「その子本人がどうしたいのか」「親がどこまでしてあげられるか」その上で「どのチームを選ぶか」と言うことです。スポーツで経験出来る事は沢山あると思いますが、スポーツ以外の経験も大切。ましてやスポーツが原因で子供の心身状態が悪くなってしまっては本末転倒では無いですか?

 

☆子供は大人のミニチュアではない

私は「勝ち負けが良くない」とは思いません、しかし「勝利至上主義が何でそんなに良くないのか?」というと、子供は色々な部分が「成長過程であるから」ということが言えます。身体も心もまだ「ふにゃっふにゃ」な弱い状態の所に、心も体も頭も鉛の塊となった大人達が「ガツガツ」踏み込んだら単純に「壊れます」。今は「成長期にあったトレーニング」と言うものが提唱されてきているので、このブログを通して少しでも参考にして頂ければと思います。

大人も子供も楽しくスポーツを続けましょう(*^^*)